井上 | MORRICHを御覧のみなさん、こんにちは。井上麻里奈です。私が出演するオリジナルビデオアニメーション『コゼットの肖像』Vol.1がついに発売となりました!みなさんもう御覧になりましたでしょうか?御覧になりましたよね?いかがでしたでしょうか?いやぁー素晴らしい作品ですよね。Vol.2のアフレコも終了し、もうすぐ完成かと思います(笑)。
はい、この番組では製作スタッフの方々をゲストにお迎えして、『コゼットの肖像』の魅力に迫っていきたと思います。本日のゲストは、脚本家の関島眞頼さんです。よろしくお願いします
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関島 | よろしくお願いします
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井上 | まずはこちらから御覧ください
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井上 | さて。本日は脚本家の関島眞頼さんにお越しいただきました。よろしくお願いいたします。眞頼さんって素敵なお名前ですよね
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関島 | ありがとうございます
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井上 | 最初、どうお読みするのかなぁと思って
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関島 | 子供の頃から女の子に間違われます
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井上 | かわいらしい名前ですよね
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関島 | こんなオッサンなんですけどね、正体は(笑)
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井上 | いやいやいや。だからこそそのギャップが
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関島 | ミスマッチで
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井上 | 好きですよ、私。そういうギャップの
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関島 | 本題に入りましょうか
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井上 | はい!すいません!あの、関島さんは脚本家ということなんですけど。ズバリ聞いてもよろしいでしょうか?
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関島 | はい
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井上 | コゼットハウスという単語が、さっきチラっと聞いたんですけど。なんですか?
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関島 | 原作者集団ということなんですけど
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井上 | そうなんですか
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関島 | コゼットは原作、雑誌とか小説とかの原作がありませんので、原作を考えた、もしくは実際に作った個人、ならびに会社の集団名、っていう感じですかね
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井上 | そうなんですね。全然知らなくって。なんだろう、この名前はいったいって。でも今回はオリジナルということで、原作者の方々が多いかと思うんですけど。その一部というかひとりでいらっしゃるんですよね?
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関島 | 一応、下から2番目ぐらいなんですけど
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井上 | 下から2番目!そんな順序があるんですか
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関島 | たぶんあるかと思うんですけど
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井上 | 今回 原作オリジナルってことなんですけど。今回に限って、オリジナルは脚本が先にあって、絵コンテがあと?なんですよね
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関島 | 1番最初に企画書というのがありまして。こんな作品をこんな形でやらせていただけないかっていうアウトラインを示した企画書があるんですね。それを通していただけたとしたら正式にGOサインが出ますんで、そうするといわゆる製作作業に入るんですけど。1番最初にみなさんとブレストやりましてね。こんな話やりたいな、あんな話たりたいなっていうことをみなさんからリクエストいただいて。落語と一緒ですね。お題をいただいて、脚本家が話をでっちあげると
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井上 | でっちあげる
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関島 | でっちあげるんです
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井上 | というと、原作は関島さん?
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関島 | いや、そんなことはないんです。お題をくださった方、全員が原作者だと思いますけどね。一人じゃできないんで
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井上 | みんなで原作を作るってすごい大変な作業だと思うんですけど
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関島 | そうですね。もちろん中心は新房さん、監督ですけど、困ったときは監督が大岡裁きをしてくださいますんでね
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井上 | 今回はどういうコンセプトでやろうと?
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関島 | コンセプトはみなさんから頂いたコンセプトになると思うんですけど。ゴスロリ。あとは純文学の薫り、あとは、抽象とか難解とか
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井上 | (笑)その通りですね
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関島 | いろいろ注文が。注文というかリクエストというかお題をいただいて
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井上 | そうだったんですね。今すでにVol.3まで脚本は終わって
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関島 | 終わってます。すっげー前に
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井上 | (笑)すっげー前に
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関島 | はい
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井上 | あのVol.1だけじゃ絶対にわからないと思うんですけど。Vol.2を見てもわからなかったんですけど。Vol.3、いったいどうなっていくんですかね?
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関島 | ねえ?いや、そこはちょっとね……うん、いわないほうがいい
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井上 | えー!なんでですか!聞きたいです!
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関島 | お楽しみにっていうことで
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井上 | Vol.2までアフレコ終わったんですけど。あれ、脚本を見ただけだとどうなるのか、永莉くんはどうなるのかと
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関島 | そうですね。まぁでも僕 基本的にはハッピーエンド好きなので
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井上 | え、ハッピーエンドになるんですか、これ?
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関島 | ハッピーエンドにもいろんなパターンあると思うんですよ。僕はハッピーエンドだと思いますよ
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井上 | そうなんですか?
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関島 | はい。どうなんでしょう。世間的にはというのはあるんですけど
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井上 | この話でハッピーエンドというのは全然想像がつかなくて
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関島 | 難しかったです
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井上 | 最初にお話を伺ったときに、これはどういうお話でどう展開していくんだろうということが全然わからなくて
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関島 | そうですね。1.2.3と続けて、見ていただく、というか、1本の劇場映画みたいな感覚で見ていただいたほうが理解しやすいとは思います
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井上 | そうですね
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関島 | もともとそんな感じで書いてほしいという注文はあったんです。1.2.3と続けてロングランでやってっていう話だったんですね。もしかしたら、これは反省になりますけど、1本の作品として見ていただくように構成しますと、頭の部分はあんまり秘密がいっぱい言えないっていうんですか
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井上 | そうですね。秘密ばかりですね
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関島 | そうですね。と、いうことですので、クエスチョンを次回に残したままって構成になってるんじゃないかと思いますけどね
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井上 | 今回、コンセプトでゴスロリという言葉が出たんですけど。関島さん御存知でしたか?
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関島 | ゴスロリそのものは
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井上 | あ、御存知だったんですか。あんまり知らない方ってすごい多いんですけど
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関島 | そうですね。あんまり新しいコンセプトじゃないと思うんですよ。っていうのは、なんていうんでしょう。この手のヤツはフランス人形のコレクターの人たちって簡単にいえばゴスロリなんで。100年くらい前からいたんだなって思うんですよ。ゴシックロリータって名称で呼ばれるっていうのは、多分ここ4~5年ですよね、初めて知ったのは
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井上 | Vol.1がついに完成となったんですけど。先日発売され。完成版を初めて御覧になったとき、いかがでしたでしょうか?
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関島 | あのね。スタッフの一人がいうと自己満足になっちゃうんですけど。いーっすね。ほんとに
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井上 | (笑)いいですよね。私も初めて見たときは“なんだろー、これ”っていう。あまりにも凄すぎて。鳥肌がたちました
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関島 | そうですね。新房監督は……すごいですね
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井上 | すごいですね(笑)。最初の脚本を読んだときに、この世界になるなんて誰がわかっていただろう
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関島 | そうですね。脚本そのものに新房さんのアイデアがいっぱい入ってますんでね。もともと新房さんがおやりになりたいこと。これがTVと違うところなんですけど。TVは1週間に1本脚本をあげないといけないんで、想像を最後まで煮詰めるっていうのはスケジュール的に無理なんですよ。監督がこんな根底になるだろうっていう想像図をあらかじめてシナリオに入れることができるんですよ。時間的に余裕がありますんで。けっこうそういう意味では、僕なんかはあがったコンテなどは想像どおりだったんですよ。新房さんならこうするだろうなっていう。でもなんか、フィルム見るともっとすごいんですよ。いっつも期待をいい意味で裏切る人なんで仕事してて楽しいですよね
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井上 | お気に入りのシーンとかってありますか?
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関島 | どこでしょうね。うーん。最後のバトルのところ
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井上 | 永莉くんが獣化して
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関島 | そうですね。それで、永莉くんの体から血が吹き出て、コゼットのフードがとれるところがいいですね
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井上 | (笑)すごいマニアックなところきましたね。血がプシュー!
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関島 | あれ、めちゃめちゃ原画かっこいいんですよ。あそこのカットはいいですねー
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井上 | あれがオススメ
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関島 | そうですねー
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井上 | Vol.2のアフレコが先日終了し。関島さん、いらっしゃいましたよね?いかがでしたか?
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関島 | いや。犬の名前。かえときゃよかったな
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井上 | (笑)犬の名前。あれ苦労しましたよねー(笑)
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関島 | はい、すいません、ほんと
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井上 | これ言っていいかな。いいよね。ソティリスという。最初、ソリティスと読んでて。読み間違えてて練習してたんですけど。それでも読みづらくて
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関島 | ですよね
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井上 | あとでちゃんと読みなおしてソティリスだったんだーって思って読んでみたら、尚の事読みにくいという
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関島 | どうせ1回しか出ない犬だったんでなんでもよかったんですけどね、ほんと
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井上 | なんか意味があるんですか?ソティリスに意味が?
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関島 | 言ったほうがいいんですかね?世界地図見て、イタリアかフランスのとこ見て、目閉じて鉛筆でさして。たしか町の名前だったと思うんです。ひどい付け方だったんですけど(笑)
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井上 | (笑)そんなんでソティリスという
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関島 | フランスとかイタリアの地名とか人名ってほとんど予備知識ないんですよ。だから映画見たりとか俳優さんの名前からいただくしかなくって。英語とか日本語とかだったらなんとか名前つけられるんですけど、ロシアとかになるとさっぱりわからないんで。この裏技みなさんけっこう使ってらっしゃるんじゃないかと思います、はい
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井上 | 地名って、たぶんあんまりみなさん御存知なくて、で、かっこいい名前が多いという。ソティリスはすごく、すごく言いにくい
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関島 | すみません(笑)
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井上 | Vol.2もいよいよアフレコが終了したんですけど。Vol.2の見どころはどこですかね?
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関島 | そうですねー。1巻ではたぶん永莉くんには悩みがなかったと思うんですよ。いろんな事件おきますし、いろんな苦難にも出会いますけど。なんのこちゃない、巻き込まれることをOKするってお話だと思うんですね。2巻のほうは改めて多少時間を置いて見たら、俺、巻き込まれてよかったのかなぁって、ところに1度戻ってますよね。苦悩が始まってくるんじゃないかと思うんですよ。はい。自動的に3巻はその苦悩をどう払拭するか、飲み込まれて死んじゃうのか、受け入れるのかってお話になると思うんですけどね
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井上 | はぁー。そんなお話になるんだったんだ
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関島 | 予定では
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井上 | 早く私もVol.3の台本が読みたいです
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関島 | あ、はい。あるんですけど(笑)
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井上 | 読みたいですね!Vol.2までだったら歯がゆくて。早く先が知りたい!っていう
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関島 | 続き物の要素を取り入れているんじゃないですかね。あの、なんて言うんでしょう
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井上 | 気になるように。続きが見たくなるように
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関島 | 仕組んでくれ、とは言われたんですけど(笑)
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井上 | (笑)仕組んでくれと。でも、たぶんみなさん全然、Vol.1だけでは煮え切らない。え、続きは何?っていうところがあるので。多分、ひっかかっているところはあると思います。私もひっかかっていますので。早くVol.2が見たいですね!完成版が
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関島 | 4も5も新房さんが作りたいらしいんですけどね。っていうかそうじゃなくて。永遠に続けるように新房さん考えてますね
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井上 | 是非!これ続きたいですね(笑)
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関島 | こんなこと言っていいのかな
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井上 | ていうことは。Vol.3じゃあんまり完結しないってことですか?
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関島 | 完結はしてます
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井上 | してるけど。続く可能性も
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関島 | そうですね。続くというのは、お話が続くけどプロジェクトがどうのっていうのは僕がきめることじゃないんですけどね。少なくとも、誰々が死んで終わり、みたいなことはないですね
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井上 | えー、気になる。こんなこんな、私も気になってきましたね
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関島 | 楽しみにしててください
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井上 | はい。楽しみにしています。関島さんの『コゼットの肖像』の脚本をやってらっしゃるんですけど、他に最近はどんなお仕事されているんですか?
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関島 | 一応、今は多分。来年とか再来年の仕事なんであんまりいっぱい言えないんですよ。シナリオってアニメの製作作業の1番頭でやるもんですから、まだオフィシャルにできないもの多いんですよ
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井上 | あ、まだ全然世間に出回ってないものとか?
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関島 | 今はちびっこアニメの『怪傑ゾロリ』と『ロックマンエグゼアクセス』ですか。あとちょいちょい。秘密の
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井上 | 秘密の。気になりますね!
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関島 | 来年の今頃は全部やってると思いますけど
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井上 | あの『怪傑ゾロリ』って原作絵本ですよね
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関島 | そうですね
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井上 | すごい好きで子供の頃読んでたんですけど
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関島 | そうですか(笑)
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井上 | なんですか?
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関島 | スタッフの方にね、子供の頃ゾロリのファンでしたって方がいっぱい入ってらっしゃって
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井上 | やっぱり。見てました
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関島 | あの原作始まった頃、オッサンだったんで結構ショックだったんです。20年近く続いてますよね?
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井上 | まだ続いてるんですか?
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関島 | もバリバリやってます
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井上 | あらー。そうだったんですか。ひさしぶりにゾロリが読みたくなりました。それでは、今回『コゼットの肖像』。あー、すみません。アンティークの話。アンティークものはお好きですか?
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関島 | 好きですよ
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井上 | なにかお集めになっていたりとか?
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関島 | 集めてはいないんですけど。例えば、タンス買うときは、新品買わないで古道具屋行って買ってますね
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井上 | え!けっこう恐いですよね。今回も器物に宿るお話ですよね
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関島 | そうですね。前の人のにおい残ってるのはけっこうビビリますよね
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井上 | そういうのもOKですか?
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関島 | 安いんでね
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井上 | アンティークって安いんですか?
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関島 | あのね、アンティークと古道具って微妙に違いましてね。古道具は中古ですから。永莉のあそこは中古が多いんじゃないかなと思いますけどね
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井上 | アンティークショップですよね?
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関島 | アンティークショップなんですけどね
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井上 | じゃ安いってことで
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関島 | そうですね。ただ実際、味はありますからね
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井上 | ありますよね。やっぱり古い物はそれなりに味が出てきて。好きなんですけど恐いので、あまり手に取らないように
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関島 | 正解だと思います。けっこう恐いのあります
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井上 | ありますか?
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関島 | あります。人形系は1番恐いですね
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井上 | 人形は恐いですね。今回、『コゼットの肖像』のコゼットの人形を先日製作して頂いたんですけど。あれもちょっと。魂が宿っている感が
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関島 | きますよね
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井上 | 御覧になりました?
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関島 | ええ。一応見させていただいたんですけど、けっこうヘビーですよね
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井上 | あれは、うん。おうちには置いておきたくないかなっていう
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関島 | そうですね
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井上 | すごい素敵で綺麗なんですけど。しかもあれ、三浦さん。三浦悦子さんがお造りになったんですけど。世界に1体で。手作りなので、複製はできないという
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関島 | でしょうね
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井上 | 今回はコゼットという元のモデルがいるのですごい魂が宿っている感が
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関島 | ちょっとおっかないですよね
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井上 | はい。では、Vol.1も完成し。よろしければVol.2のPRをかねたメッセージをいただければと思うんですけど
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関島 | そうですね
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井上 | あちらのカメラでお願いします
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関島 | とりあえず見ていただけたらという、非常に謙虚な気持ちなんですけど。新房監督、声優のみなさん。作画スタッフのみなさん。音楽の梶浦さん。けっこう一流どころだと思いますんで。1よりもいいんじゃないかと思いますんで是非見てやってください。よろしくお願いします
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井上 | ありがとうございました
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関島 | どうも!
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井上 | さて。この番組のノーカットバージョンはオフィシャルホームページにテキストで掲載されます。ホームページアドレスはこちらです。はい。関島さん、本日は貴重なお話をどうもありがとうございました
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関島 | どうもありがとうございました
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井上 | これからも宜しくお願いします
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関島 | こちらこそよろしくお願いします
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井上 | 次回の更新は6月21日です。それではみなさん。ごきげんよう!
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